【バレエ】仙骨・尾骨を制する者はバレエを制す【後編】

バレエ
Photo by Aldi Permana on Unsplash

こんにちは! ドイツの劇場でバレエダンサーとして働く、筆者の川端(@ChihoKawabata)です。

Twitterで筆者は様々なジャンルの方と繋がらせていただいておりますが、最近ではバレエを習ってらっしゃる方もフォローしてくださり、「お勉強させていただきます!」とご丁寧にメッセージをいただくようこともあります。
こちらこそまだまだ勉強中の身ですが、ありがたいことです。筆者の考え方が、少しでもご参考になれば嬉しいです!

今回は「仙骨せんこつ尾骨びこつ」の後編、「尾骨の上手な意識の仕方」についてです!

尾骨をうまく意識することで得られる最大のメリット。

――それは『バランスの向上と、技術の安定』です。

「いくら練習を積んでも不安が残る…。本番がうまくいくように願掛けしとこう」

「なんだか今日は回れないな…。ま、いっか! 今日はそういう日なんだろう!」

「ジャンプって苦手…。アッサンブレ? 絶対無理…自分はきっと永遠に跳べないんだ…」

こんな方に、ぜひ試してほしいやり方です。もう神頼みしなくっても大丈夫!笑

もう既に上手に踊られる方でも、もっともっと上手になるかもしれませんよ~♡

ちなみに、前編では仙骨の重要性についてお話ししてます。

まだの方はぜひこちらをご覧になっていただいて、次のステップに進みましょう♪(アラベスクが初めてこんなに軽くできた! といった嬉しいお声も届いています♡)

それでは、今回もよろしくお願いします!

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尾骨の指す方向で、現在地を確認する

尾骨と仙骨は、大殿筋や大腿骨といった下半身の大きなパーツと繋がっていますので、動作にも大きな影響を及ぼしています。

仙骨周辺を歪めると、必ずどこかが引っ張られてバランスを崩してしまう。

それを防ぐために仙骨を、いついかなるときも広~く伸ばして使うのでしたね。仙骨と尾骨の♡型を、まっすぐ・均等にきれいな形のまま保つ。こちらは前回お伝えした方法、「仙骨周辺に余計な力を入れない」やり方です。

そして今からお伝えするのが、歪みを防ぐもうひとつの方法。

尾骨の指す方向で現在地を確認する』やり方です。

時計の針やコンパスのように、尾骨が指し示している方向を意識することで現在地を把握、骨盤全体のコントロール力が向上するというしくみです!

実際にどう意識していけばいいのか、詳しくご説明していきますね。

簡単な意識の仕方は「矢印をイメージする」

いちばん簡単な意識の仕方は、「矢印をイメージする」ことかな? と思います。

前回も出てきました、こちらのイラスト。

骨盤のイラスト

目を凝らすと、背骨の縦線と仙骨・尾骨でなんだか矢印↓みたいに見えてきませんか?(見えない方も、ほぅ~ら段々、矢印に見えてくる…)

この元々の形を活用していきましょう♪ つまり…

尾骨の矢じりが、常に真下を向くように意識してみる

たったこれだけで、動作がブレていないかどうかの確認がとてもやりやすくなるんです!

具体例3つ

ポイントをより具体的に挙げるとすれば、以下の3つ。

脚を出す・上げるときは、矢印の向きは真下を維持

立った状態では、尾骨の矢印は真下を向いています。時計でいう6時の位置ですね。もしそのまま矢が落ちたなら床にストンと、まっすぐに刺さるかんじで。

そこから脚を出す・上げるときは、矢印の向きはできるだけ真下を維持します

前や横に脚を90度以上あげたいと願うと、ついつい骨盤ごと傾けて上げてしまいがちではないでしょうか。でもそれは上げやすいようでいて、実はかなり筋力を消耗する上げ方なので、すぐに疲れて脚が上がらなくなっちゃうんです!

最初は脚がどれだけ低くとも、段々と必要な筋肉がついてきたら楽々上げられるようになりますからご心配なく。(もしくは、骨盤の傾きを見直して脚をもっと軽く使えるか、こちらの記事でチェックしてみてくださいね)

しかもしかも! 嬉しいメリットはもうひとつありまして!

矢じりがきれいに垂直に床を指せていると、背骨もまっすぐに整うんです!!

先生に「上体がふにゃふにゃしてる!」と注意される方は、ぐっと力んでそれを阻止しようとしないで! 尾骨の意識で内側から改革してみてくださいね。

床と尾骨の位置関係。考え始めると、けっこう面白いですよ~!

デリエールのときは、尾骨の矢印が真下から真後ろを通る

そして問題はなんといってもデリエール(後ろ)!!

デリエールのときは、矢印が左右にブレないよう特に注意していきます。

デガジェ(タンジュ)の足先から遠くに伸びて、脚がアラベスクに上がっていく――このとき♡全体が、必要に応じて前傾していくことと存じます。

その際に矢の先端が、滞りなく真後ろを通るようにして上げてみてください。「脚はどの高さにあってもアラベスク」だということを忘れなければ、アラベスクはとても美しくなりますよ♪

そして忘れちゃいけないアチチュード。

アチチュードも同じです。尾骨の向きがずれて脚が真後ろから外れたり、逆にオーバークロスしてしまうことが多いのですが、そこは使える位置とは言えません。練習し損のくたびれ儲けってやつです。

アチチュードは、アラベスクから膝を曲げただけのポジション。骨盤はなにも変わりませんので、行き来も自由というわけですね。

デリエールに脚を上げるときは、つま先から。

逆に、下ろすときはまず仙骨から。

そして、尾骨の矢印はいつでも真後ろを通る

以上のポイントが分かり始めると、あんなにブレブレだったイタリアンフェッテも怖くない♡ ぜひ試してみてくださいね!

回る・跳ぶ前は、尾骨の矢印を真下に向けたままプリエ

回る・跳ぶ前は、尾骨の矢印を真下に向けたままプリエをするように心がけると、とーっても安定しますっ!

もちろんプレパレーションから動作に移るときも、移ってからもひたすら真下をキープ!

もっといいお手本おらんかったんかい、というツッコミはなしの方向で。こんなかんじです。

プリエで矢印の方向がわちゃわちゃ~っとなってしまうと、軌道修正に手間がかかります。そうこうしてる間にバランスが崩れるか、もう回り終わっちゃう。

跳ぶときも全く同じ! ジャンプが小さかろうと、大きかろうと、矢印は床を向いている。

「シャンジュマンやソッテで骨盤がベコベコ動いちゃう」とお悩みの方は、バーのプリエから、尾骨の方向を入念にチェックですよ~!

アッサンブレも、大好きな方が多いと思いますが。笑

なんせ矢印の向きは真下を保ってください!(後からこれも動画追加します)

男性はトゥール・ザンレールで真上に跳びたいところですよね。

そうしたら打ち上げロケットのように、発射台の方をまっすぐに整えていきましょう。跳ぶ瞬間より、跳ぶ直前のプリエの方を意識するだけで、案外簡単に解決してしまうかもしれません♪

余談:体感の罠(鏡を正面から見よう)

尾骨を真下に向ける。

とは言っても自分の感覚、いわゆる「体感」は、思うよりずさんなものでして。

筋肉は一定の場所にいることに慣れてしまうと、それをまっすぐだと勘違いし始めます。筆者が筋肉を信じられないのは、こういうところです。筋肉はす~ぐ裏切る!!

だから、鏡を正面から見据えましょう。

筆者も長いあいだ、鏡の見えない位置でバーをしていました。自分の体を見るのがたまらなく嫌だったからです。

でも嫌だとか恥ずかしいとか、そんなこと言ってられないぐらい本気でバレエがしたい。そう考えたときに、ちゃんと身体と向き合わなければ何も始めることはできませんでした。

鏡を正面から見据えて、目に見える歪みを少しずつでも矯正していきましょう。筆者も今がんばっていますので、一緒にがんばりましょう!

終わりに

いかがでしたか? せっかく沢山練習して迎えた晴れ舞台、「うまくいったら勝ち!」なんてギャンブルはできれば避けたいですよね…笑

技術を安定させるため、よければ練習のチェック項目に『尾骨の意識』を今日から追加していただけると嬉しいです。

あっ、でも…

一言申し添えておきたいのが、筆者の考え方のせいでお教室の先生とトラブルになってしまうことは避けてほしいということ。「いやドイツのプロダンサーがこう言ってましたんで!」みたいな、先生からしてみれば「じゃあ来なくていいです!」と返したくなるような感じ悪~い言い方は絶対絶対やめてくださいね。「あ~少し試したいことがあるんです~」くらいぼやぼやにぼかしてください。笑

さてさて。長ったらしい説明でしたが、ポイントはこれだけ!

立っているときや、アクションを起こす直前のプリエでは、尾骨の矢じりが真下を向いているかチェック

デリエールは矢じりが真後ろを通ることを意識して、仙骨と共に♡を前傾させる

フィードバックもたくさんいただけて嬉しいです。筆者いつでも嬉シス(=アントルシャ・シス)してます!笑

それではまた~!

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