こんにちは! ドイツの劇場でバレエダンサーとして働く、筆者の川端(@ChihoKawabata)です。
結論から申し上げますと、バレエカンパニーへのコネ入団というのは存在します。
でも実は諸刃の剣で、そこらへんちょっと面白いんです。
内容は優しい方向に向かっていきますので、ぜひ構えず、平和なお気持ちで聞いてください。笑
燃えちゃうのか…そっか…
バレエに関するYouTubeを筆者は観ないので、その騒動を知ったのはTwitter上なのですが…。
とあるバレエ系YouTuberさんの動画方針を、別の方が真面目にご批判なさったようでして。
批判された側は、彼ら自身にファンをつけることでバレエの存在を知ってもらおうと、動画を投稿しているらしいのですね。
そんな視聴者さんたちだから、批判なさった側に非難が集中しているようなのです。
まあそれはさて置き。(置いとくんかい)
ちらっと両者の動画を拝聴いたしました。
批判なさった側のお言葉に
「海外のバレエカンパニーに入団するのに、さもコネが必要であるかのような言い方はやめてほしい」
とあったのですが、それを聞いて
「まあ…必要ではないけど、あるこたぁあるよね」
と、ちょっと笑ってしまいました。はい、あるんです。
でも、ご想像よりドロドロした感じではないかと思われます。
コネは存在する
コネ入団は、存在します。
理由は、カンパニーで揉め事が増えると困るから。
監督が自分のお仕事を増やしたくないからです!
…と言うと語弊がありますね。笑
ダンサーがお仕事に集中できる環境を作るのも、監督の務め。
そのために、人間性ってけっこう重要視されたりするんです。特に中小規模のカンパニーでは。
中には配役や、かける言葉で
ダンサー同士がいがみ合うよう仕向けるのが大好き
という性悪な監督もいます。(やだー笑)
ですからオーディション希望者の出身校が被っていたり、元同僚だったりすると、その人となりを監督が私たちに尋ねたりするんです。
その信頼に報いんと、こちらも正直に答えるわけですね。
「彼の踊りを見れば、あなたならきっと採ると思うよ。でも問題は絶えないだろうねww」
「まじかwwどうしようwwww」
ってなやり取りなんかがあるわけですね。
バレエだけでなく、歌も音楽も、書類選考の時点でありますよ。
特にオーケストラは人数も多いから、悪評が広がるのはあっという間…。ご遠慮したい、イッツァスモールワールド。笑
※追記※
実技の面接(オーディション)はします!
非常に紛らわしい書き方になってしまっていたかもしれませんので、公開同日に慌てて追記させていただきます。
書類選考や、最終選考では優先されるよ、というお話です!!
監督同士のネットワークがある
あと、監督同士での繋がりもありますので、仲が良ければ連絡を取って素行調査もしてますね。
監督が学校の先生と知り合いってケースもありますね~!
この記事を読んだ若い皆さん、今ビクッとなりませんでしたか?(悔い改めよ笑)
このように、コネクションが功を奏したり、逆に裏目に出てしまうってこともあるんです。
名前を聞いただけでウッ…と私たちが眉をひそめれば、それだけで監督は「OK!」と笑ってオフィスに戻ってったりするんです。ほんとに。
バレエは実力社会ではあるけれど、もちろん協調性だって重視しているよ。だってみんなでひとつの作品を作り上げるんだからね♪
という、何とも当たり前なお話でした。
筆者が伝えたかったこと
こちとら経験だけは長いので、
実力だけでやっていける世界ではないよ
という希望をお伝えするために、筆を執らせていただきました。
筆者の今まで見てきた世界は、確かに厳しい側面が目立ちます。
けれど、
真面目にひたむきに取り組み、仲間を尊重することができるアーティストが生き残る。
そんな優しい一面も確かにあると、一人でも多くの方に知ってほしかったんです。
ほっこりしていただけたなら幸いです。それではまた~♪
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