こんにちは! ドイツの劇場でバレエダンサーとして働く、筆者の川端(@ChihoKawabata)です。
今回は『お腹・腰の引き上げ』の番外編♪
『筆者の感覚にはしっくりこなかった引き上げワード』
を3つ! ご紹介いたします。
どれもありふれたワードで、スタジオではWi-Fiと同じくらい絶え間なく宙を飛び交っていると思います。(いや、たとえが独特)
それゆえに「その表現で全員が理解できて当然」と誰もが思い込んでしまいがち。でも「自分にだけ分からない」なんて悩む必要は全くないんです!
バレエは、考え方をすこし変えるだけでも驚くほどやりやすくなるもの。頭の中のイメージ図を置き換えるだけですんなりできるようになった、なんてこと珍しくはありません。
ですからここでご紹介する『引き上げワード』が
「どこかしっくりこなかった…」「筆者と同じような感覚がした!」
そんな方は、ぜひ筆者の『アンブレラ式引き上げ』を最後に覗いていってみてください。
もちろんそれも「これが正解」と押し売りのつもりはございません♪ あくまでご参考にしていただけたら幸いです!
筆者に合わなかった『引き上げワード』3選
「上から吊られているように」
「引き上げ」と聞いて、大半の方が思い浮かべるのがこちら。
「上から吊られているように」
お教室の先生が引き上げを言い換えるときにも、よく使われる表現です。
でもこれ、筆者個人的にはあまり助けにならなくってですね…。(しょぼーん)
まるで犬猫といった動物の親がするように首根っこをくわえられたみたくなってしまうんですよ。
なんと言いますか、
- 胸のあたりや首元が「ひゅっ」となって
- ハンガーにかけられたセーターかのごとく肩がちょっと浮いて
- 手足の感覚が鈍り、身動きが取りづらくなって
- 息が通らないというか、詰まる感じ
なんです…。
筆者には操り人形やワイヤーアクションのような『吊り上げ方式』は合っていないもよう。
「骨盤と肋骨のあいだのスキマを長く」
「骨盤と肋骨のあいだのスキマを長く」
という腹巻き部分を長くするワードも同様に、合わないみたい。
この言葉の目的はおそらく、
「お腹のコルセットになっている筋肉を伸ばしてしっかり働かせよう」
ということなのかな。でもそうしてみると筆者の場合、
- 床と骨盤の繋がりがなくなるような気がして
- 主に上体(肋骨から上)の動きがぎこちなくなり
- 肋骨が水中の浮き輪みたいに浮いて、その浮き輪の穴から顔を出そうと腕で必死にその浮き輪をおさえつけてる感じ
になってしまうんです…。主に優雅さが消え去る。うーむ、由々しき事態だ。笑
考えられる理由は、
意識がお腹の両サイドにもっていかれて、真ん中がおろそかになる
とか、
(筆者の持論上)本当はバラバラに使いたいはずの上体と腰が、そのパーツ同士を繋いでいる筋肉を意識したがゆえにがっちり合体してしまう
ってことなのかな?
↑の筆者の持論「上体と腰をバラバラに使いたい」はこちらでチェック!
腰を引き上げると結果的に骨盤と肋骨の間にスキマは生まれましたが、これこそアプローチの方法や順番でできたりできなかったりするいい例だよなぁ…と感じます。
「足の裏から頭のてっぺんまで、つっぱり棒でつっぱる」
「足の裏から頭のてっぺんまで、つっぱり棒でつっぱる」
も、おそらくひとつ前の項目と同じように上体・腰・脚のパーツぜんぶを合体させてしまうことになってしまうから動きがぎこちなくなるのかしら?
あと、じっと立ってるときは通用しても、動き出したらその感覚がすぐに途絶えてしまって、筆者にはしっくりきませんでした。
特に上体。上体は、つっぱるかつっぱらないかは「時と場合による」ところが大きいから、どんなときにも当てはまる万能なワードとは言い難いかもしれません。
まとめ
それでは今回のまとめ!
筆者にはなんとなくしっくりこなかった『引き上げワード』は
- 上から吊られているように
- 骨盤と肋骨のスキマを長く
- 足の裏から頭のてっぺんまで、つっぱり棒でつっぱる
の3つでした。いかがでしたか?
最後になりましたが、筆者にはこれらのワードを貶したりする意図は毛頭ございません。コロナ禍以降筆者は髪を一度も切っておらず、ただいまのびのびのフサフサですがそれでも髪1本分もないのです。
ただ、体の感覚を言葉で正確に伝えたり受け取ったりすることは本当に難しいのを分かっているからこそ、別なアプローチを考えたり見聞きしたりすることがとても大事だと思うのです。
バレエ人生の中で、そんなに沢山の師とほいほい出逢えるわけでもありませんから余計に。笑
その旨なにとぞご了承くださいますよう。
筆者の考える『引き上げ』理論と、
『引き上げ』実践編も置いておきますね。イラスト付きで説明しています。
あと、今回ももちろん言っておかねばなりません…。
一言申し添えておきたいのが、筆者の考え方のせいでお教室の先生とトラブルになってしまうことは避けてほしいということ。「いやドイツのプロダンサーがこう言ってましたんで!」みたいな、先生からしてみれば「じゃあ来なくていいです!」と返したくなるような感じ悪~い言い方は絶対絶対やめてくださいね。「あ~少し試したいことがあるんです~」くらいぼやぼやにぼかしてください。笑
もしあなたに「こういうふうに意識したらできたよ!」といういい引き上げワードがございましたら、ぜひ筆者にも教えてください♡ それではまた~♪
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