こんにちは! ドイツの劇場でバレエダンサーとして働く、筆者の川端(@ChihoKawabata)です。
その名を聞かない日はない。Covidはもう『新型』とは呼べぬほど馴染み深い存在になってしまいましたね。
数か月ごとに変異株は出現するし、こちらドイツでも最多感染者数など更新してますし。
本日のオペレッタ『ポンパドゥール夫人』の舞台も、劇場から陽性者が出たためキャンセルとなりました。直接キャストには入ってない方ですが、大事を取ってということです。
サムネの自撮りは2幕のメイドさん。くるくるかつらのおてもやんだよ。(おてもやんって分かるのか)
私と正反対の相方
暗いニュースばかりで陰鬱になりそうなものですが、私は元気に、あっけらかんと過ごしています。
相方のおGさんには「こんなときやのに、毎日楽しそうでいいねぇ…」と呆れ半分、羨望半分の眼差しで見られます。笑
おGさんは、私が感染したらと心配らしい。
でも、そんないつ起こるか分からないことをずっと心配し続けるのってしんどくない? むっちゃエネルギー消費するでしょ。真に私を思うなら、どうか省エネで生きてほしい。そして災難に見舞われた暁には、存分に心配してくれればいいのよ。笑
死生観ってデリケートなことだと思うけど、少しここに記しておきますね。
私は大事故はとてもいやで避けたいんだけど、死ぬことに関しては特段恐怖を感じていないみたいで。
「コロナじゃなくても、事故かなんかで私が急にいなくなったとしたら…」
と、おGさんに遺言めいたことを切り出したこともある。
「私の蓄えから、好きな楽器を買うといいよ。楽器は君に触れてもらえるものだから。それを私だと思って一緒に生きてね。残りは全部、私の2人の家族の家にでもあててもらって」
現時点での希望をそれとなく伝えただけで「そんな縁起でもないこと言わんでよ…」と半泣きに。
そりゃ長く一緒にいたいとは思わないではないが。
縁起でもない、か。うん。ほんとに正反対なんだなぁ…と興味深い。
「あ、死ぬかもな」と思った瞬間がある
生きてきて「あ、このまま死ぬかも」と感じたことがあるひとってどれぐらいいるんだろう。
半分くらい? 案外もっと多い? アンケートを取ってみたい。
私、14歳の夏に、ニューヨークでそんな瞬間を経験した。
アメリカらしく銃を突き付けられたとかそんな物騒なことじゃなく。笑
思い返せばあれは、軽い熱中症だったんじゃないかな?
晴れた日中、寮母さんの引率で外で観光していた夜だったし。当時は今ほど熱中症って騒がれていなくって、水分補給もおろそかでしたし。
具合が悪いと横になってたんだけど、夜中トイレに行かねばと目を覚まし、2段ベッドから落ちながらも猫みたいに四つん這いで着地して(膝はしこたま打った)(るーみっくワールドみたいに「じー…ん」てぷるぷるなった)
トイレから立ち上がって、よし部屋に戻るぞ…ってふと気が付いたらさ、便座の隣のバスタブの排水溝が目前にあるのよ。もうびっくりよ。空のバスタブに上体突っ込んでたの。これがほんとの入浴シティ。なんちって。笑
なんとか立って壁伝いに歩いてたはずが「おでこが冷たくて気持ちいい…」と思いながら目を開けると、廊下の床やったり。意識朦朧とはこのことかって、文字通り這って行ったんよ。
ひとりきりの廊下で、部屋の扉が見えてるのに辿り着けん。助けを呼ぶ気力もなければ、身体は異様に熱いってときに「あ、死ぬかもな」ってぽつり考え至った次第です。
全然ドラマティックじゃない。
あ、そっか別に『死』っていうのはドラマでもなんでもないんだな。ドラマにされがちだけど。
いつ消えても不思議じゃない。人生は有限で、その終わりは必ずしも遠いとは限らない。
って受け入れたあの瞬間、自分の中にあった向こう見ずな種が開花しちゃったように思います。笑
うずくまって少し休んだら復活したけどね! めでたしめでたし。
なんかもっとすごい臨死体験を期待されてた方にはすまんwwwたかだか軽度の熱中症で大げさすぎたwwwww
死ぬこと以外はかすり傷、なんて言うけど
死ぬこと以外はかすり傷、なんて言うけど、私はいつの間にかできているかすり傷のほうが厄介だと思うな。ままならぬことが、ちりも積もれば、入院レベルの膿になっていたりするものだ。
かといって逐一嘆いていては、私は自分で焼いたシュトレンの味も堪能できないし。
クリスマス菓子『シュトレン』を、ドイツ18年目にして初めて作りました。
生地をふたつに分けて、ひとつは3日後から相方といただきました。残りのもうひとつは2週間寝かせ、アドベントが始まる今日からひとりでちびちび食べる予定です。意外なほどおいしくできたので、果たしてクリスマスまで残っているのか、甚だ疑問ではありますが。笑
そう、今日からまたアドベントが始まって。あ、アドベントってのはイエス様のお誕生日クリスマスを今か今かと待ち望みながら、お菓子を頬張る季節のことです(←主観が入ってるよ!!)
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無理に笑わなくても、あたたかい気持ちにくるまれていて
明日をも知れぬ身だからといって、そりゃ何事も笑い飛ばせりゃラクでしょうが、みながみな私のように単純でがさつじゃあありません。無理に笑わなくとも、自然体がいちばんですよね。きっと。
私も相方の性格を変えられるとも思ってませんし。つい昨夜も、この状況にむくれるおGさんを「全力で心を砕く相手がいるからあなたは救われてるのよ」とぼんやり言いくるめていたところです。笑
遠距離中の、私の相方おGさん。それよりもっと遠く離れた日本の家族。大切な友人ら。そしてTwitterやブログを通して仲良くさせていただいている方々。
どなたさまも、いつでも心穏やかにいられますよう心底お祈りしています。
今日も今日とてごはんをおいしくいただいて、あたたかい気持ちでおふとんにくるまれますよう。
それでは、また。
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